No.7


日本酒プロデュサー 中野 繁が、
日常の仕事の中で
・見聞きしたこと
・疑問に思うこと
・感じたこと
などを不定期に記します。


抱き合わせ販売は不公正な取引方法

地酒をインターネット上で「抱き合わせ販売」する酒販店が現れた。
その店の手口は、「入手しにくい人気酒1本」に「それ以外の地酒6種類の中からいずれか1本」を強制的に選ばせ、2本セットで買わせるというやり方である。
要するに、“入手しにくい人気酒は、1本だけでは売らないよ”ということ。
これは、入手しにくい地酒の人気を利用して、売りにくい(あるいは意図的に売りたい)地酒を売ろうとする商魂たくましい販売方法ですが、これは明らかに消費者の足もとを見る、姑息な販売手段です。
消費者にとってみれば、ほしい酒を買いたいと思っているのに、その酒を入手するために必要のない酒を買わされてしまうわけで公正な販売方法ではありません。
ネット上以外でも、水面化で「抱き合わせ販売」をやっている酒販店は結構ありますが、良心的な酒販店は、絶体にやってはいけないこと。
こうした「抱き合わせ販売」については、独占禁止法に「不公正な取引方法」として以下のように記されています。http://www.jftc.go.jp/dokusen/1/fukousei.htm
相手方に対し、不当に、商品又は役務の供給に併せて他の商品又は役務を自己又は自己の指定する事業者から購入させ、その他自己又は自己の指定する事業者と取引するように強制すること。
一つの酒販店が「抱き合わせ販売」をしても、即、独占禁止法違反とはなりませんが、法の精神からみれば、間違い無く「不公正な取引方法」に該当します。
酒販ビジネスとしては、高値で売る「プレミアム販売」よりもっと悪質。
明らかに、商道徳に違反しています。
こうした「不公正な取引方法」まで使って消費者に地酒を売ろうとする酒販店も悪いが、それを見て見ぬふり(容認)する人気酒メーカーは更に悪いと言えましょう。
人気にあぐらをかく商法に加担すれば、消費者が離れていくことは必至。
“おごれるもの久しからず”とは、永遠の真理であり、時が証明することでしょう。
それにしてもネット上で堂々と「抱き合わせ販売」とは、よくやるもんだネェ・・・。
怒れ地酒ファン!!
愛酒家の皆さんには、くれぐれも「不公正な取引方法」に加担することのなきよう、賢明なる選択を期待します。
 
2003年3月8日
日本酒プロデューサー 中野 繁

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